親子留学とは、親と子がいっしょに海外へ行き、現地で生活しながら英語(他言語)を学ぶ留学スタイルのことです。

親子留学では親も英語を学ぶことができますが、最近のトレンドでは、主役はあくまでも「子ども」です。親の英語留学がメインで子どもを同伴するというケースは、私が知る限り、少数派だと思います(うちは 後者のパターン でしたが)。

その背景には、グローバル化や日本の英語教育に不安を持つ親世代の増加があります。子どもを早いうちから海外に行かせ、英語教育や異文化体験をさせたいと考えるお父さん・お母さんは、以前にくらべて確実に増えています。とはいえ、小さい子どもだけを海外に送り出すことは現実的に難しい。そのため、親が同伴して子どもの海外留学をサポートする「親子留学」というスタイルに、関心が高まっているのです。

さて、親子留学には期間や目的によっていろいろなタイプがあります。
図式化してみるとこんな感じ。
タイプ別親子留学
親子留学には、母親と子どもだけが海外に留学する「母子留学」、その逆で父親と子どもだけで行く「父子留学」、そして家族みんなで留学する「家族留学」などの形態があります。

このうち、もっとも多いのが「母子留学」です。なかなか長期で仕事を休めないお父さんは日本に残り、お母さんが子どもと留学するケースが一般的です。また最近では、仕事の忙しい両親に代わって祖父母が孫を連れて留学する「シニア+孫留学」というスタイルも増えてきています。

対象となる子どもの年齢は幅広く、下は0歳児から上は中学生(15歳)までさまざまなプログラムがあります。なお、高校生以上になると、子どもだけの単身留学(ジュニア留学)を希望するケースが多いようです。

親子留学の行き先としては、ハワイやカナダ、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ本土、イギリスが人気のほか、アジアでも英語が通じやすいシンガポールやマレーシア、フィリピンなどで多様なプログラムが開催されています。


短期親子留学


親子留学では、夏休みや春休みといった長期休みを利用して参加するケースが多いです。とくに子どもが就学年齢以上の場合、学校を休ませて留学するのはいろいろ難しいため、子どもの休みにあわせて1週間〜8週間ぐらいの期間で留学する方が多いです。

とくに夏休みは、各国のスクールや語学学校、関連団体による短期留学プログラムが充実することもあり、年間でもいちばん参加者が多いシーズンとなります。


Photo by Diocese of Fond du Lac

(1)サマーキャンプ


アメリカやカナダでは、サマーキャンプが盛んです。日本でもボーイスカウトやYMCAなどが主催する夏休みのキャンプがありますよね? あれの海外版のようなイメージです。参加者の多くが現地の子どもたちですが、中には世界各国から子どもを受け入れしているプログラムもあります。

キャンプには、自然体験型(いわゆるガチなキャンプ)だけでなく、ダンスや音楽に親しむ芸術系、プログラミングなどを体験するIT系など、バラエティに富んだプログラムのほか、短期間で英語を集中的に学ぶESLプログラムもあります。

基本的に子どものみがキャンプに参加し、親は子の付き添い・同伴という印象が強いです。子どもたちがキャンプに参加している間、親は語学学校で勉強したり、観光を楽しんだり、自由に行動することができます。

滞在先は、プログラムと提携している家庭でのホームステイや寮のほか、自分でホテルやアパートを手配することが可能なケースもあります。


(2)サマースクール

海外の公立・私立の学校(ボーディングスクールも含む)では、休みの期間中、海外の子ども向けに短期留学プログラムを実施することがあります。短期の「おためし留学」のようなイメージです。学校によっては、最低受け入れ期間を設けていることもあります。こちらも、基本的には子どものみが参加するケースが多いようです。

(3)語学学校

各国の語学学校でも、長期休みをねらった特別プログラムを実施しているところがあります。英語レッスンにさまざまな課外アクティビティを組み合わせているのが一般的で、いわゆるキャンプよりも、より「英語学習」にフォーカスしたプログラムが多い印象です。

語学学校のプログラムでは、親子がいっしょに英語を学びます。子どもだけでなく、親もしっかり英語を学びたいケースに適しています。また、語学学校では夏休みだけでなく、冬休みや春休みのほか、年間を通じて親子を受け入れているところも多いです。そのため、留学時期や期間についても柔軟に対応してもらえることが多いです。

滞在先は、語学学校の用意した寮やホテル、または一般家庭でのホームステイなどが一般的です。自分でアパートなどの滞在先を手配し、そこから通いでプログラムに参加できる場合もあります。

(4)語学学校 + 現地のデイケア・プリスクール

お子さんが未就学児(0〜6歳)の場合、語学学校では受け入れてもらえない場合もあります。そのため、親だけが語学学校に通い、お子さんは現地の幼稚園や保育園に通わせるというケースもあります。ただ、あまりにも短期の場合(1週間とか)、現地の幼稚園や保育園では受け入れが許可されない可能性もあるので、注意が必要です。


長期親子留学


Photo by World Bank Photo Collection

おおむね半年以上〜数年間にわたる親子留学は、私の周囲でもあまり例がなく、日本ではまだまだレアケースといえそうです。かく言う私はすでに3年目になりますが、これだけ長期になるといろいろ問題(ビザや経済面)もでてきますし、留学というよりは「海外移住」に近いかもしれませんね。

実際、長期親子留学を実践している方は、お子さんの海外への進学が決まっていたり、現地への移住を検討されているなど、具体的なプランを持っている方が多いです。長期の場合、お子さんが未就学児であれば現地の幼稚園や保育園、義務教育年齢に達していれば基本的に現地の学校に通わせることになります(語学学校に親子で長期留学するケースはまれです)。

そこで問題になるのが、長期滞在するためのビザです。

イギリスやオーストラリア、ニュージーランド、マレーシアでは、留学する子どもに同伴する親は「ガーディアンビザ(保護者ビザ)」が取得できます(取得できる人数や滞在期間など条件はそれぞれ異なる)。アメリカはガーディアンビザがありませんが、親が学校に通って学生ビザを取得すれば、子どもは同行者としてのビザが下りるようです。カナダは、子どもが6歳以上で学生ビザを取れれば、親は同行者としてのビジタービザが取得できます。6歳以下の場合は、アメリカと同様、親が学生ビザを取って子どもを同伴することで子のビジタービザの取得が可能になるようです。

ちなみに、私がいるフィリピンでは、親子留学であっても、観光ビザでの長期滞在が可能です。ただし、観光ビザで学校に通うには「就学許可証(SSP)」というものを取らないといけません。フィリピンのすごいところは、延長手続きをすれば最大で36ヵ月滞在できるところ(ただし16ヵ月以上の滞在には入国管理局長の承認が必要)。長期で親子留学したいファミリーにとっては、非常にありがたいルールです。この「ビザの取りやすさ」は、私たちがフィリピンを選んだ理由の一つでもあります。

ただし、ビザのスキームはとても複雑で、しかもすぐに条件が変更になったりするので、注意が必要です〜。


以上、親子留学についてのまとめでした。
次回は、私たちが 留学先をどうやって選んだか についてお伝えしようと思いますー!
 
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