前回の記事「5歳から1万冊の英語本やDVDに親しんできたクォン君の場合」のつづきです。

昨日は実際にセブ島へ早期留学している14歳のお話でしたが、今日は私が留学中に出会った韓国人留学生(大人)の実例についてもシェアしてみようと思います。
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FBI Classroom by Bill Erickson

私は2012年9月から2013年3月まで日系の語学学校に生徒として通っていました。当時、学校には一定数、韓国人の生徒たちがいて、年齢的には20代前半がボリュームゾーンでした。

彼らの英語学習に対する態度は人によってかなり違っていて、「すごく真面目」か「すごく不真面目」かの両極端という印象でした。大別すると、前者は海外大学への進学や就職など明確な目的があって留学している人で、後者は親に言われて仕方なく留学しに来た人、という感じです。


実業家の父親に留学させられたA君の場合


まず、後者の代表例なのがA君(25歳)です。Aは裕福な家の子弟で、セブとマニラで断続的に1年ほど英語を学んでいるということでした。会話はそれなりにできましたが(発音は韓国なまりが強かった)「複雑なディスカッションができるレベルではない」と自分で言っていましたw

彼はフィリピンに来る前、中国・北京の大学に1年ほど留学していたそうで、中国語が話せます。A君によれば、韓国でさまざまな事業を展開する父親に「これからは英語だけでなく中国語も必要だ」と言われて留学したそうです。韓国の富裕層のあいだでは、子どもに英語だけでなく中国語も習得させようという動きが近年、強まっているそうです。

彼はいずれお父さんの仕事を手伝うことが決まっていたため、就職に対する危機感がそれほど強くないせいか、あんまり真面目な生徒ではありませんでした。授業に出ないで女の子とデートしたり、ビキニバーに通ったりなど遊んでばっかりw。彼は「彼女が北京にいるので、早く中国に行きたい」「留学が終わったら、中国でビジネスをしたい」と話していました。


二ヵ国留学するもややモラトリアムなB君の場合


もう一人、後者といえそうな例を紹介します。B君は、北京に1年ほど留学した後、英語力を身につけるためにフィリピンにやって来た23歳。彼もすごく熱心に勉強している感じではなく、むしろ夜遊びなどの課外活動の方に熱心でしたw

そんな学習態度なので、半年ぐらい留学しているわりには英語力はさほど伸びておらず、本人も中国語の方が得意だと話していました。実際、Bは台湾人の生徒ともふつうに中国語でコミュニケーションできていたので、私は当初Bのことを台湾人だと思っていたぐらいです。

Bも言っていましたが、中国語と英語を習得するようなケースは、裕福な子弟に限ってはそれほど珍しくはないそうです。まあ、たまたま出会った2人が特殊だっただけかもしれないし、根拠はないんですが、韓国では英語ができるだけではもうそれほど「強み」にはならないほど、ますます競争が激しくなっているのかな、という印象を持ちました

B君に卒業後のプランを聞いてみたのですが、彼はまだ将来を決めかねているような状態で「とりあえず英語力はまだまだなので、次は英語圏へ留学すると思う」と答えていました。

なお、Bはセブの語学学校を卒業後、いったん韓国に戻り、今はアメリカに留学中です。


「英語圏への進学→外資への就職」を目指すC君の場合


最後は前者の例です。20歳のC君は、これまで紹介した2人とは対照的。とにかく英語を習得することに全力で集中しているような生徒でした。

学校内では、ほかの生徒とはほとんど交流せず、休み時間はずーっとiPhoneのリスニング教材や英語の動画などを見て黙々と勉強。夜遊びに出かけたり、休日に遊びにいくこともほとんどなく、むしろ他の生徒とは距離を置いているようなフシがありました。

彼はいつもそんな様子なので、なかなか話す機会がなかったのですが、あるとき話をしてみると、彼の英語がとても上手くてびっくりした記憶があります。発音にはほとんど訛りがなく、会話のスピードもすごく早くて、ぶっちゃけ当時の私の英語力では半分ぐらいしか話を理解できなかったのですが(汗)、彼の話していたことを要約するとだいたいこんな感じでした。

「フィリピンには3ヵ月の予定で留学しています。その間に、できる限り英語力を伸ばしたいから、休み時間も勉強に充てています。授業ではスピーキング、自主学習ではリスニングやグラマーの練習をしています。それがいちばん効率的だから。貴重な授業時間に、基本的な文法の勉強をするのはもったいない。僕がここにいる目的は英語力の向上で、友達づくりやリゾートで遊ぶことではありません。韓国に戻ったら、また勉強を続けます。海外留学と海外就職を目指しているので、とにかく英語をもっともっと上達させないといけないんです」

いかがでしたか? 同じ留学生でも、その目的や学習意欲はじつにさまざまです。冒頭でお伝えしたように、その人が「どれだけ英語習得の必要性に迫られているか」が、学習態度に大きく影響しているように感じました(まあ、これはそっくりそのまま日本人留学生にも当てはまりますが)。「親にいわれて仕方なく留学したり、なんとなく「英語でも勉強してみようかな〜」という気持ちで留学した人と、「絶対に英語力を上げないとマズい」という明確な意志を持って留学した人との間に、英語力の差が出るのは当たり前といえば当たり前ですよね。

でも、そう考えると、早期留学(親子留学含め)ってじつは前者に当てはまるんですよね。。。とくに小学生以下の場合は、まず親の意向によって留学するケースがほとんどですから。。。

そんな「英語を勉強しよう!」という強い意志を持たない子どもたちに対しては、どんな英語教育をすればいいのか? 明日は「早期留学(親子留学)の理想的なプログラム」について、私なりに書いてみようと思います。

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