先日、Yahoo! ニュース特集で日本の土地問題に関する記事を書きました。
地権者は「ゴースト」 所有者不明地という日本の難題 - Yahoo! ニュース特集
16_06-25-2016

Yahoo! ニュースは、これまで提携メディアからのニュース・記事の配信が中心でしたが、2015年秋からはYahoo! ニュース編集部による独自記事の配信もスタートしています。

Yahoo! ニュースといえば、月間100億ページビューをほこる日本でも最大級のメディアです。そんな媒体で書かせてもらるのは、本当に書き手冥利に尽きます。

今回は、震災で大きな被害を受けた大槌町、そして原発により全町避難をいまだに強いられている大熊町へ取材にいきました。

大槌で取材対応してくれた太田さんは、土地問題のみならず、震災当時の壮絶な状況、そこから立ち上がり、復興へと歩みはじめている大槌への思いまで語ってくれました。大熊町の阿部光國町議は、会津の自宅から何時間も車を走らせ、ふるさとの大熊をすみずみまで案内してくれました。

取材の最後に、阿部さんはダム湖の近くにある小さな山を見せてくれました。「大熊町は旧相馬藩領でね、この山は相馬のお殿様から褒美としてもらったものなんですよ」。地元の人々が薪をとったり、山菜を摘んだりしてきた山も、帰宅困難区域のなかで、除染されないまま放置せざるを得ない状態がつづいているそうです。

「土地は単なる個人の財産じゃない」という阿部さん。そこで人が生まれて、町ができて、暮らしや文化が生まれる。よろこびも悲しみも、ぜんぶその上に乗っかっている。阿部さんとともに大熊をめぐりながら、土地というのはそういう見えない記憶の残滓が積み重なった歴史そのものなのかもしれない、と強く感じました。

今回の取材を通して、日本の土地制度をめぐる問題だけでなく、土地やふるさとに強い帰属意識や畏敬の念を持つ日本人独特の感覚についても多くの気付きを得られた気がします。

取材に協力してくださった大槌町の太田さん、大熊町の阿部さん、そして東京財団の吉原研究員に心から感謝したいと思います。ぜひご一読ください!




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